
↑ 南側から見たトーチカ
砲眼のある正面側。上部にある通気筒がわずかに見える。
↑ 静川、共和地区のトーチカの配置
苫小牧東部国家石油備蓄基地正面入口前のT字路から南へ1,200m程進むと、右手に芝生の野球グラウンドがある。このグラウンドのバックネットのすぐ近くに、静川トーチカが残存している。

駐車場に車を置いて、赤色の矢印で示したように、トーチカの正面側から近づくと、簡単に到達できる。


↑ 南東側から見たトーチカ
↑ 砲眼
↑ 砲眼から見たトーチカの内部
砲座に、砲を固定するための駐鋤溝が確認できる。左奥に見える背面出入口の幅の広さ等から、ここに配備する火砲は、横幅の大きい一式機動47mm砲だと考えられる。右奥には、砲側弾薬庫が設けられている。

↑ 鹵獲され、ホノルルにあるU.S. Army Museum of Hawaii(ハワイ・アメリカ陸軍博物館)に展示されている、一式機動47mm砲
1941年(昭和16年、皇紀2601年)に完成し、翌年9月に制式採用された対戦車砲。ゴムタイヤを装着し、九八式装甲運搬車や九四式六輪自動貨車などで、高速牽引が可能なことから名称に「機動」の文字がつく。
アメリカ軍のM3軽戦車の前面装甲44.4mmを、1,000mの距離から貫通させることができたが、M4中戦車の前面装甲51mmを貫通させるには、500m程度の距離まで接近するのを待たないと難しかった。そのため、この砲を備え付ける綱木トーチカや静川トーチカの正面には、接近するM4中戦車の向きを変えさせ、装甲が38mmしかない側面や後面を狙えるように、対戦車壕が築かれている。
口径 47mm 砲身長 2,526.5mm 砲重量 800kg 高低射界 +18°~-11° 方向射界 左右各29°
初速 830m/秒 最大射程 6,900m 弾量 1.5kg(一式徹甲弾)
実用発射速度 10~15発/分(酷寒季 3~7発/分) 車轍間隔 1,500mm
※画像はWIKIMEDIA COMMONSより引用。

↑ 砲座の真上にある通気筒
↑ 背面出入口
↑ 北西側から見たトーチカ(背面出入口)

↑ 背面出入口から見たトーチカの内部
出入口の両側に4つずつある四角い穴は、扉を取り付けるためのもの。
↑ 砲座
↑ 内部から見た砲眼
↑ トーチカの内部(パノラマ)
勇払平野の防御陣地では、一式機動47mm砲用のトーチカは観測所付のものが多いが、このトーチカに観測所は設けられていない。左奥に見える砲側弾薬庫に、この日は3匹のコウモリがぶら下がっていた。
↑ 砲側弾薬庫