
↑ 崖上に露出していたエツキサイ南トーチカ1(2012年7月に撮影)
地中に隠されていたトーチカが、海岸浸食により露出し、2013~14年の間に崖下に転落した。

↑ 周辺のトーチカの配置
道道1037号線を豊似川にかかるレインボー大橋から南へ1,100mほど進み、左折して砂利道を直進。崖の手前で丁字路を右折し、道なりに下っていくと、すぐ近くのエツキサイ南トーチカ2の前に到着する。エツキサイ南トーチカ1は目の前に見えるが、間に小川が流れているので、渡るのに長靴を必要とする。
※トーチカ付近の坂道は狭く、両側から伸びる植物の葉が道路を塞ぐように伸びており、車体に傷がつくおそれがある。また、下まで行くとオフロード車でないと砂地にはまって動けなくなる恐れもあるので、崖上に駐車し、徒歩で坂道を下りたほうが良い。ただし、この付近では野生動物との遭遇に注意が必要である。野生動物は、姿を隠しやすい河畔林や海沿いの森林地帯を移動する傾向があり、私も、このトーチカの近くでは、何度かエゾシカに遭遇した。ヒグマも同様のコースで移動すると考えられるので、念のため警戒したほうが良いだろう。


↑ 崖下に転落する前のエツキサイ南トーチカ1(2012年7月に撮影)
後方の崖上に、丸太が数本、露出していた。
↑ 銃眼の先に延びるトンネル状の構造物(2012年7月に撮影)
いつ転落してもおかしくない状況だったため、このときは内部調査を断念した。
↑ 崖下から見たトーチカ(2012年7月に撮影)
この頃は、「落下危険 立入禁止」の看板が設置されていた。
↑ トーチカの側面(2012年7月に撮影)
地中の断面模型を見ているような錯覚に陥る。トーチカ本体と比較して、銃眼から先の構造物の巨大さが際立つ。
※トーチカが落下する危険性があったため、かなり離れた地点から撮影。
↑↓ Before and After(2012年7月と2015年8月に撮影)
向かい側(南側)にあるエツキサイ南トーチカ2と同様に崖下に転がり、ともに上下逆さまとなってしまっている。
※十勝海岸の防御陣地では、ここと同様に、崖下へ転落する危険性が高いトーチカがいくつかある。(例・エツキサイ北トーチカ3など。)万が一、トーチカの転落事故に巻き込まれて下敷きになっても、救助されないどころか、おそらく誰にも発見されない事態となることが予想される。それゆえ、トーチカの転げ落ちそうな場所には、絶対に立ち入らぬよう、皆様お気を付けください。



↑ 崖下に転落したトーチカ(2015年8月に撮影)
崖の上には、丸太が散乱していた。この頃は、銃眼から先の構造物に人が立ち入らないように、開口部をベニヤ板で塞いでいた。その後2019年4月までに2つに割れ、銃眼から先の構造物とトーチカ本体が離れてしまったようだ。
◇Google マップに投稿された写真を参照 ▶ 2019年8月、2021年5月、2023年5月
↑ トーチカの陸地側(西側)にあった謎の開口部
銃座の右側の壁に設けられていた。通気孔か?

↑ 上下逆さまになったトーチカ(2015年8月に撮影)
床下と比べると、天井や壁面のコンクリートが、いかに厚く設計されているかが理解できるであろう。
↑ かつてのトーチカを再現(2015年8月に撮影)
※転落前の様子が伝わるように、外観写真を180度回転し、本来の向きに直した。
↑ トーチカの出入口(2015年8月に撮影)
※転落前の様子が伝わるように、外観写真を180度回転し、本来の向きに直した。
↑ トーチカ本体の内部(2015年8月に撮影)
外観からの予想に反して、トーチカ本体の銃眼のサイズはかなり小さい。銃座の右側(陸地側)の壁面には謎の開口部(通気孔?)が設けられている。
※転落前の様子が伝わるように、内部写真を180度回転して、本来の向きに直した。
↑ 銃眼の先に延びるトンネル状の構造物の内部(2015年8月に撮影)
奥に見える小窓が銃眼。よく見ると、跳弾が内部に侵入しないように、底面に段差が設けられている。
ここから南南西に約2.9kmの地点にあった野塚川河口トーチカ1も同様の構造だが、崖下の砂に埋没して姿を消してしまった。根室半島の防御陣地に築かれた落石トーチカ2も同様の構造で、そちらは当時の面影を保った状態で残存している。
※転落前の様子が伝わるように、内部写真を180度回転して、本来の向きに直した。
↑ トーチカ内部から見た射界(再現)
2015年8月に撮影した内部の写真を180度回転し、本来のトーチカの位置から撮影した外の景色を合成。さらに、ここに上陸する米軍の姿を想像した。