Tokachibuto Pillbox
浜大樹防霧林トーチカ
Hamataiki-Woods Pillbox
↑ 西側にあるトーチカの出入口
◇写真提供:大野文明様
この浜大樹防霧林トーチカのページの現地写真はすべて、十勝地方の戦争遺跡を調査されている大野文明様よりいただいたものです。写真及び情報提供ありがとうございました。
マップ上のピン(赤いマーク)の位置に、浜大樹防霧林トーチカが残存している。このトーチカは、2022年1月頃に大樹町地域おこし協力隊の牛島寛尊さんが発見するまで、その存在は知られていなかった。
↑ 出入口側から見たトーチカの内部
正面(東側)と右(南側)の2か所に銃眼が設けられている。
↑ 内部から見た東側の銃眼
上部に型枠支保工の木材が、外されずに残されていた。
↑ 東側の銃眼
↑ 銃眼のある東側の外観
↑ 内部から見た南側の銃眼
土砂で塞がった状態となっている。こちらの銃眼も、上部に型枠支保工の木材が、外されずに残されており、釘が錆びている。角の形状を見ると、作り方が雑な印象を受けるが、これから仕上げという段階で終戦となったのだろう。
↑ 銃眼のある南側の外観
銃眼の前方には、掘削土が山盛りとなっており、射撃が不可能な状態。
状況から判断すると、このトーチカのコンクリート打設は、1945年8月に入ってから行われたものと推測。コンクリートの養生後、型枠支保工の木材をほぼ外し終えて、これから射界を確保する造成工事や、トーチカをカムフラージュするための覆土工事を本格化しようとしている段階で終戦を迎えたのだろう。